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リジェネラティブとは?誰でもわかりやすくかんたん解説

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「リジェネラティブ」は「再生させる」という意味の言葉で、地球環境を今より悪化させず良い状態に再生させるという考え方です。簡単に言うと、環境問題をただ「ストップ」するのではなく、破壊された自然を「より良く回復させる」ための取り組みを指しています。この語句が注目を集めるようになった背景を知ることで、私たちが今どのような環境課題に直面しているのか、そしてどのような行動が求められているのかが見えてきます。

リジェネラティブとサステナブルの違い|キーワードは「再生」

サステナブルは環境をこれ以上悪化させないようにすることが目的で、リジェネラティブは自然の生態系を再生させることが目的です。両者は似ているように思えますが、実は大きく異なります。
サステナビリティと同じく「今以上に環境を悪化させないこと」を重視しながら、リジェネラティブは環境を再生していく取り組みを指し、現在起こっている環境問題を解決し改善策を講じることで環境をより良くしていこうとすることが重視されます。つまり、サステナブルは「現状を守る」戦略であり、リジェネラティブは「現状をより良くする」戦略と言えるのです。

リジェネラティブ農業が中心|土壌から環境を再生

リジェネラティブ農業(環境再生型農業)とは、劣化した土壌を再生し、減少した野生生物や植物種の数を回復させながら食物を生産することを指します。このアプローチは、単に農薬を減らすだけではなく、土壌そのものを健康な状態に戻すことに重点を置いています。
土を耕さずに農作物を栽培する不耕起農法や、カバークロップ(主作物の休閑期に露出する地面を覆うように植物を植えること)、異なる作物を周期的に変えて栽培する輪作などが具体例として挙げられます。
土壌が健康であればあるほど多くの炭素を吸収(隔離)するため、リジェネラティブ農業は気候変動を抑制するのに有用な手法だと考えられています。

日本の取り組み|「みどりの食料システム戦略」から始まる

日本では、農林水産省が令和3年5月に「みどりの食料システム戦略」を策定し、化学農薬や化学肥料などの使用量を低減することや、耕地面積に占める有機農業の取組面積の拡大などを目指しており、産官学民連携でのリジェネラティブ農業の研究や、専門家を招いての勉強会の開催などが行われています。日本でも国レベルでリジェネラティブの実現に向けた具体的な施策が進められているのです。

農業以外の分野にも広がる|建築、ファッション、観光

農業自体が環境負荷の原因になることもあるため、水産業では水質を改善し自然由来の堆肥を使った養殖や、魚の住処となる海藻を育てる自然に優しいリジェネラティブ水産業が行われています。また
観光業界では、旅行中に支払ったお金や環境保全などの活動により、地域の人の暮らしや環境の改善に役立つリジェネラティブツーリズムが注目されており、ファッション業界ではリジェネラティブ農業によって栽培された作物を原料にするなど、人と環境に優しい服作りを目指しています。
建築業界ではリジェネラティブデザインが進んでおり、自然環境の改善をしながら人と自然との共生を目指すデザイン(設計)のことを指します。

企業や個人ができることは?

リジェネラティブな取り組みに直結する行動として、環境再生農法で栽培された食材を選ぶこと、環境責任のある企業のファッションアイテムを選ぶこと、地域の環境保全活動に参加することなどが挙げられます。
Z世代・ミレニアル世代など若い世代を中心に環境への意識が高まっており、個人としてはエシカル消費や社会貢献活動に取り組み、消費や就職の際にも貢献度の高い企業を選ぶ傾向が強まっています。私たち一人ひとりの選択が、企業や社会全体を動かすリジェネラティブな方向へ推し進める力になるのです。

まとめ|環境再生の時代へ

従来のサステナブル(持続可能性)という従来の考え方だけでは、地球の深刻な問題を解決できないという危機意識から、リジェネラティブに注目が集まるようになりました。気候変動や生物多様性の喪失といった急速に進む環境破壊に対抗するためには、「悪化を止める」だけでなく「積極的に改善する」というリジェネラティブな視点が不可欠です。環境再生の時代へ向けて、企業、政策、個人のレベルで着実に動きが広がっています。

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