プロシューマーとは、生産者(プロデューサー)と消費者(コンシューマー)とを組み合わせた造語で、生産活動を行う消費者のことを指します。
未来学者アルビン・トフラーが1980年に著書『第三の波』の中で、生産と消費とを一体化する新しいタイプの生活者として「プロシューマー」と名付けました。難しく聞こえるかもしれませんが、実は私たちの生活の中にはすでにプロシューマーの活動がたくさんあります。
プロシューマーの本来の意味
かつての農耕社会では、ほとんどの人間が自給自足の生活をしていました。現代におけるプロシューマーは、日曜大工や自家農園づくりに代表されるDIY志向を持っており、モノを作る過程に価値を見出し、楽しんでいるという点で、過去のプロシューマーとは大きく性格が異なります。つまり、必要に迫られて作るのではなく、自分らしさを表現したり、楽しみながら何かを作る人たちを指しているのです。
現代のプロシューマーの二つのタイプ
現代的なプロシューマーには、企業の製品開発に関与する消費者と、自ら製品開発し販売する消費者の大きく2タイプが存在します。
企業の製品開発に参加する消費者の例としては、無印良品の行っている消費者が商品の開発や改良を提案する開発サイト「空想無印」が知られています。また
無印良品の「体にフィットするソファ」は消費者の使用体験を通じた意見を開発に取り込み、爆発的なヒットとなった事例です。
一方、自ら製品を開発・販売する消費者としては、スマートフォンのアプリを個人で開発してApp StoreやGoogle Playで販売したり、LINEのスタンプを個人が作成・販売するケースがあります。また
メルカリなどのオンラインフリマサービスで商品を出品したり、AirbnbやUberなどのサービスプラットフォームで消費者がサービス提供者になるケースも広がっています。
インターネットがプロシューマーを拡大させた
インターネットの普及により、消費者が自分で求めるものを作り販売するプラットフォームができたことや、消費者が企業へ声を届けることが容易になったことなどから、プロシューマーが注目されています。かつてはプロシューマー活動は限られた環境でしか行えませんでしたが、今ではインターネットを通じて、誰もが世界中にものやサービスを提供できるようになったのです。
私たちの生活の中のプロシューマー活動
プロシューマーというと難しく聞こえるかもしれませんが、以下のような活動がすべてプロシューマー的な行動です。
- ハンドメイドサイトで自作のアクセサリーやインテリア雑貨を販売する
- SNSで自分の創作や知識を発信し、フォロワーからの反応を得る
- 企業の商品やサービスについて意見を述べ、開発に参画する
- ブログやYouTubeで自分の専門知識や経験をシェアする
プロシューマーと持続可能な社会の関係
ライフスタイルの多様化が進む中で、誰もが同じものを消費する時代は終わりつつあります。プロシューマーとしての活動は、個人の創意工夫や地元の資源を活かした生産につながり、大量生産・大量消費の社会構造を変えていく可能性を持っています。また、企業と消費者が共創することで、より環境配慮や社会への貢献を意識した商品やサービス開発が実現していくと期待されています。

