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海外ニュースを、毎朝5分・日本語で。大学生と社会人のためのニュースレター「FRONTLINE」

「世界のビジネスを、毎朝あなたの手元に。」と書かれたFRONTLINEの告知バナー

FRONTLINE(フロントライン)は、ロイターやフィナンシャル・タイムズ、BBCといった海外の主要メディアから、国内ではあまり知られていない専門メディアまでが報じるITやビジネスのニュースを、日本語でLINEに毎朝無料で届けるニュースレターです。情報収集や要約にはAIを活用し、取り上げるニュースの選定と最終確認は運営メンバーが行っています。キャッチコピーは「毎日5分で、ITとビジネスの最前線へ」。主な読者は大学生と社会人で、「記事が長い」「言葉が難しい」「有料」というニュースへのハードルを取り払い、毎朝5分で世界の情勢をつかめる状態を目指しています。現在は先行登録を受け付けており、サービスは2026年10月下旬に開始予定です。防災を軸に活動するRevive & Surviveの代表でもあり、FRONTLINEではCOOとして事業開発を担うコーガー大雅様に、サービスを立ち上げた理由、中立性へのこだわり、2つの事業に共通する思いについてMIRASUS学生取材チームがお話を聞きました。

<プロフィール>
FRONTLINE ニュースレター(フロントライン)
COO コーガー 大雅 様

「ニュースを見ていない」大学生の多さに驚いた

――FRONTLINEはどのようなサービスですか。防災とは別のテーマで、ニュースを届ける事業を始めようと思った経緯も教えてください。

コーガー様:端的に言うと、ロイター、フィナンシャル・タイムズ、BBC、ブルームバーグといった海外の有名なメディアから専門メディアまで、幅広いニュースをまとめ、登録してくれた学生やユーザーの方に、日本語で分かりやすくお送りするサービスです。情報収集や要約にはAIを活用しつつ、どのニュースを取り上げるかの選定と最終確認は、各業界への理解を持つ運営メンバーが行っています。

きっかけは2つあります。1つは就職活動をしているなかで、もう1つは海外のエネルギー投資会社で事業開発に携わるなかで、「ニュースを知ることはとても大事だ」「世界で何が起きているかを分かっている状態は強い」と感じるようになったことです。

ところが、国際基督教大学(ICU)や早稲田大学の学生を中心にアンケートを取ったところ、「ニュースを見ていますか」という問いに、見ていないと答える人が非常に多かった。私自身も大学2年生まではニュースに興味がなく、見ていませんでした。なぜだろうと考えると、まず記事が長くて分かりにくく、どこを見ればいいか分かりません。次に、サブスクリプション(定額課金)が多く、無料ではないことです。そしてもう1つ、日本語で読めるまでに時間がかかる、ということがあります。海外で起きた出来事は、現地のメディアで先に報じられ、日本語で詳しく読めるようになるまでに時間がかかることがあります。また、専門メディアが扱う業界動向やM&A、新製品の発表、企業の不祥事などには、日本語では情報を得にくいものもあります。この3つの課題をすべて解決できるサービスをつくろうというのが始まりです。

海外ソース・やさしい言葉・5分。3つの差別化

――毎朝、海外メディアの記事を要約して届ける仕組みですが、他のニュースアプリやメディアと比べたFRONTLINEならではの特徴はどこですか。

コーガー様:まだ構想段階で、サービスが出来上がってから改善していく前提ですが、今考えている差別化のポイントは3つです。

1つ目は、海外のニュースを日本語で伝えること。FRONTLINEでは、日本語に対応していない海外メディアや、現地のビジネスパーソンが活用する専門ブログ・業界プラットフォームなど、国内ではあまり知られていない情報源からもニュースを収集しています。大手メディアの記事を翻訳するだけでなく、日本語では届きにくい業界の重要な動向を選び、大学生や社会人に分かりやすく届けることで、情報格差を埋めることを目指しています。LINE NEWSをはじめとする日本のメディアとは、ここで大きく差別化できます。

2つ目は、とにかく簡単な言葉を使うこと。日本経済新聞や朝日新聞の記事を読むと、学生にとってフレンドリーではない難しい単語が多くあります。学生でも分かりやすい記事をつくりたいと考えています。

3つ目は、「5分読めば、世界で起きている重要なことがだいたい分かる」という状態をつくることです。深く調べたい人は別途リサーチをすべきですが、FRONTLINEを見ていれば世界の情勢がだいたい分かる。ここを売りにしていきます。

「毎日5分で、最前線へ」「世界のニュース、日本語で」と書かれたFRONTLINEの告知バナー

――読者として想定しているのは、どのような方ですか。

コーガー様:大学生に加えて、社会人の方にも読んでいただきたいと考えています。特に、ニュースを読む習慣をこれからつくりたい方に届けたいです。ビジネスとしてはターゲットを明確にすることが大事だと分かっているので、こうした方々が毎朝読みたくなるサービスとしてつくり込み、そこから将来的にスケールさせていきたいと思っています。

右も左も集めて、意見は入れない。「中立」をどう担保するか

――多くのニュースを1つにまとめることに、どのような価値を感じていますか。

コーガー様:メディアによって視点は大きく変わります。たとえばCNNはリベラル寄りの記事が多く、かつてのFOXニュースはトランプ氏を応援する側の記事を書いていました。記者によってもアングルは違います。だから1つの記事だけに絞るのはとても良くないと感じてきました。

AIの自動化という点では、1本か2本の記事をまとめて送るのが一番簡単です。でもそれでは中立にはなりません。いろいろな視点が入っていないと、ちゃんとしたニュースサービスはつくれません。だから右も左も、世界中のニュースを幅広く集め、中立な記事にして共有したいと考えています。

――たとえばトランプ氏を支持する記事と反対する記事があるとき、1つの記事にどうまとめるのですか。

コーガー様:ソフトウェアのバックエンド(裏側の仕組み)をつくるなかで工夫しているところですが、「トランプ氏を応援する・しない」といった偏りが生じる要素は一切入れません。「トランプ氏はこう述べた」、そこで終わらせます。自分たちの意見は全く入れないというルールでAIに指示を出し、最終確認は運営メンバーが行って、偏りがないかを人の目でも確かめています。いかに中立にできるか、いかに偏らせないかが私たちのゴールです。

――経済や国際情勢のニュースを「分かりやすく」伝えることと、「正確に」伝えることを両立するうえで、難しいのはどこですか。工夫している点もあわせて教えてください。

コーガー様:たとえば最近なら、日銀が利上げをしようとしている、アメリカも金利を上げるといったニュースがあり、こうした記事はまとめざるを得ません。しかし、金利の仕組みを分かっていない学生にとっては、「利上げって何?」「金利ってどういう仕組み?」というところでつまずいてしまい、記事全体が分からなくなってしまう可能性があります。

そこで今考えているのが、記事の最後に「必要な言葉リスト」のようなカタログを付けることです。金利とはこういうこと、利上げとはこういうこと、これがあるからこれが起こる、という簡単な説明を添えれば解決できるのではないかと思っています。

10月下旬のリリースへ。朝の5分をInstagramからニュースに

――10月のサービス開始に向けて、今どのような準備を進めていますか。

コーガー様:チームは2人で、代表がソフトウェアエンジニアです。バックエンドのシステムやAIをどう組めば仕組みがうまく回るか、ソフトウェア開発は代表が担当しています。私はCOOとして、事業開発を担っています。

今やっていることは2つです。1つは、代表がつくったものにすぐフィードバックすること。私だけでなく、友人やイベントで出会った方にも使ってもらい、「こういうことがあるから、こうしたほうがいい」という声をまとめて返しています。もう1つは、学生に登録してもらうこと。イベントなどで説明をして、興味を持ってもらえたら登録をお願いする。この土台づくりに注力しています。

――読者には、FRONTLINEをどのように使ってほしいですか。

コーガー様:毎朝、起きたらまずスマホを見ますよね。アラームを止めて、そのままInstagramを開いたり、LINEのメッセージを見たり。私も、代表も、友人たちも大半がそうだと思います。そこでInstagramを30分眺めるのではなく、LINEを開いて5分だけニュースを見る。それを毎朝続けてもらえれば、世界でだいたい何が起きているかが分かるようになる。ユーザーの皆さんにそうなってもらいたいと、心から思っています。

「無料で始めよう。」と書かれたFRONTLINEの告知バナー

――毎朝開いてもらうための仕掛けはありますか。

コーガー様:これは私ではなく代表の工夫ですが、デザインにこだわっています。開いた瞬間に文字がびっしりで「読みづらい、読みたくない」と思われないように、箇条書きにするなど、誰でも簡単に読みやすく、見やすい状態にする。代表がそこに取り組み、私がフィードバックをして、10月のリリースに向けて進めています。

防災とニュース。2つの事業に共通する「教育」

――Revive & SurviveとFRONTLINEはテーマが違いますが、2つの活動に共通する思いはありますか。

コーガー様:間違いなく「教育」です。Revive & Surviveは防災教育です。私が中学2年生のときに南三陸で経験したことを皆さんにも共有し、ツアーやソフトウェアを通して、いろいろな方の視点を変えたい。FRONTLINEも重なる部分があって、世界のニュースについての教育です。ニュースを見ていない人が多いなかで、私たちのサービスを通じて少しでも世界のことを知り、「世界ではこんなことが起きているんだ」と興味を持ってもらいたい。世界についての教育と、防災についての教育。そこが重なっています。

――FRONTLINEを通して、どのような社会をつくっていきたいですか。

コーガー様:まずは大学生と社会人を中心に届けますが、将来的には年齢を問わず、すべての日本人に向けて展開したいと思っています。「英語だから読めない」と言わずに、海外のニュースを日本人が端的に読める。毎日続けて読んで、世界で何が起きているかをだいたい理解できる状態をつくりたいです。

――最後に、MIRASUS読者へメッセージをお願いします。FRONTLINEを読んでほしい人への呼びかけでも構いません。

コーガー様:社会の問題に興味を持っていることは、それ自体がとても大事です。私も大学時代に、社会にインパクトを与えることへ興味を持ったから今の活動があります。価値観が変わり、人生の選択肢も視点も広がりました。お金ももちろん大事ですが、社会への意義を持って活動している人のほうが、選択肢も、正直なところ幸福度も違うと感じています。その興味を絶対に失わないでほしいです。そして、FRONTLINEを使ってみたいという方は、ぜひ登録してください。

――今回はお話を聞かせていただきありがとうございました。

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取材後記(取材チーム・成田充希)

同じ出来事でも、毎日新聞だけを読む人と日本経済新聞だけを読む人では捉え方が変わります。取材中に思わず口にしたこの実感が、FRONTLINEの「右も左も集めて、意見は入れない」という設計の考え方と重なりました。「5分で世界がだいたい分かる」を、朝のInstagramの代わりに置く。ニュースから遠ざかりがちな学生の一人として、リリースを心待ちにしています。1時間半の取材を通して、「社会を変えたい」というコーガー様の思いが、どの言葉にも変わらず宿っていたことが印象的でした。

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