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家庭でできる節水方法|水道代を減らす実践のコツと見落としがちな注意点

Photo by Thom Bradley on Unsplash

夏場の水道料金の請求書を見て「あれ、思ったより高い」と感じたことはないでしょうか。文化祭や合宿の会場では「節水を呼びかけよう」という企画がよく行われますが、掛け声だけの節水は長続きしないケースが多く、「シャワーを短くする」以外の具体策がすぐに思い浮かばないという声もよく聞かれます。この記事では、家庭の水道使用量の内訳から、場所別に効果の出やすい節水方法、そして実践する中で見えてきた落とし穴まで、今日から動ける形で整理します。

節水が「なんとなく」で終わりやすい理由

節水とは、生活の中で使う水の量を意識的に減らす行動全般を指す言葉です。環境省をはじめ自治体の水道局は、渇水対策や省エネルギーの観点から家庭での節水を継続的に呼びかけています。ただ、「節水しましょう」という呼びかけだけでは、どこをどれだけ減らせば効果があるのか分かりにくいのも事実です。実際、「節水のアイデアを出してください」と聞くと、出てくるのはほぼ毎回「歯磨き中に水を止める」の一択になりがちです。悪いアイデアではありませんが、それだけで水道代が大きく変わるわけではありません。効果の大きい場所から手をつけることが、遠回りをしないコツだと感じています。

家庭の水道使用量の内訳を知ると、節水の勝負どころが見える

東京都水道局が公表している家庭における用途別の水使用割合では、お風呂が全体の約4割を占め、次いでトイレ、炊事、洗濯の順に多いとされています〔割合の詳細は年度・調査により変動するため要確認〕。つまり、洗い物や洗濯の細かい工夫よりも先に、お風呂とトイレの使い方を見直すほうが、同じ労力でも節水効果は大きくなりやすいということです。これは家計簿的な感覚に近く、「小さな支出を削るより、大きな支出を1つ見直すほうが効果が出る」という節約の原則と同じだと考えると分かりやすいかもしれません。

世界に目を向けると、安全な水を十分に使えない地域がある一方で、日本の家庭は蛇口をひねればいつでも水が使える環境にあります。この水資源というテーマをもう少し広い視点で知りたい方は、こちらの記事もあわせて参考にしてみてください。

お風呂での節水|家族の入浴を少しだけ工夫する

お風呂は家庭の水使用量で最も割合が大きいとされる場所です。だからこそ、少しの工夫が水道代に反映されやすい場所でもあります。

シャワーの使い方を見直す

シャワーを出しっぱなしにする時間を短くするだけでも、使う水の量は変わります。体や髪を洗っている間だけこまめに止める、あるいは節水型のシャワーヘッドに交換するといった方法があります。節水型シャワーヘッドは水に空気を含ませることで使用感を保ちながら流量を抑える製品が多く、家電量販店やホームセンターでも手に入りやすくなっています。

残り湯を「使い切る」工夫

浴槽にためたお湯は、翌朝の洗濯や掃除に回すことで無駄になりにくくなります。ただし残り湯を洗濯に使う場合は、すすぎには水道水を使うのが一般的な使い分けです。ここを混同すると「洗濯物がなんとなく生乾き臭くなる」という失敗につながりやすいので注意が必要です。残り湯は「洗い」まで、すすぎは新しい水、という順番を守るだけで解決するケースがほとんどです。

トイレでの節水|古い住宅ほど見直す余地が大きい

トイレは家庭の水使用量のうち2割前後を占めるとされ、便器の年式によって1回あたりの洗浄水量に差が大きい場所でもあります〔具体的な数値はメーカー・年式により要確認〕。

節水型トイレとの差を知る

古いタイプの便器は1回の洗浄で10リットルを超える水を使うものが多かった一方、近年の節水型便器は洗浄方式の改良により1回あたりの使用水量をかなり抑えられるようになっているとされています。賃貸などで便器そのものを交換できない場合でも、この差を知っておくと「うちは古い設備だから、他の場所で節水を頑張ろう」といった判断がしやすくなります。

レバーの使い分けと節水コマ

「大」「小」のレバーがあるトイレでは、用途に応じて使い分けるだけでも水の使用量に差が出ます。また蛇口には「節水コマ」と呼ばれる部品を取り付けることで流量を抑える方法もあります。ただし、節水コマを付けると水圧が下がりすぎて食器や手の汚れが落ちにくくなったという声もあり、家中すべての蛇口に一律で取り付けるのではなく、使用頻度や用途を見ながら調整するのが実践的だと感じています。

炊事と洗濯での節水|「ながら節水」の落とし穴

炊事と洗濯は割合としてはお風呂やトイレより小さいものの、日々の回数が多いため積み重ねの効果が出やすい場所です。

ため洗いと食洗機、どちらが節水か

食器を洗う際、水を流しっぱなしにするより、洗い桶に水をためて洗う「ため洗い」のほうが使用量を抑えやすいとされています。また食器洗い乾燥機は、使い方や機種によっては手洗いより使用水量を抑えられる場合があるとされており、家族の人数や食器の量によって向き不向きが分かれます。「手洗いのほうがエコ」というイメージだけで判断せず、自宅の使用実態に合わせて比較してみることをおすすめします。

洗濯の残り湯利用は「順番」がポイント

洗濯機の多くには残り湯を使うためのホースが付属していますが、洗い工程だけに使い、すすぎは水道水に切り替える設定にしておくと、生乾き臭や色移りのトラブルを避けやすくなります。まとめ洗いをして稼働回数自体を減らすことも、地味ですが効果のある方法です。

節水が「続かない」理由

「1週間、家庭でできる節水を意識してみる」という小さな取り組みを行うと、共通して見られるのが「最初の2、3日は意識できるが、1週間続けると元に戻ってしまう」という声です。もう一つ多いのが、「シャワーの時間ばかり気にして、トイレや洗濯の使い方は変えていなかった」というパターンです。これは前述の使用量の内訳と重なる部分で、目につきやすい場所だけを頑張ってしまう傾向があると言えます。

ここから言えるのは、節水は「気合いを入れて頑張る」ものではなく、「蛇口の使い方を1つだけ変えて、それを習慣にする」ものとして捉えたほうが続きやすいということです。複数のことを一気に変えようとした取り組みほど尻すぼみになりやすく、逆に「トイレの大小レバーを使い分ける」のように1点に絞ったほうが、「今も続けている」という声につながりやすい傾向があります。

今日からできる、最初の1アクション

ここまで複数の方法を紹介しましたが、すべてを一度に始める必要はありません。まずは、お風呂の残り湯を洗濯の「洗い」工程だけに使ってみる、あるいはトイレの大小レバーを意識して使い分けてみる、といった1つだけを選んで試してみてください。次の水道料金の請求書で、多少なりとも変化を感じられたら、そこから2つ目の習慣に広げていくくらいのペースで十分だと感じています。

まとめ

家庭の節水は、お風呂・トイレ・炊事・洗濯という使用量の大きい場所から手をつけると効果を感じやすくなります。完璧を目指さず、1つの習慣を続けることを優先してみてください。

  • お風呂・トイレが家庭の水使用量の中心なので、優先して見直す
  • 残り湯は「洗い」に使い、すすぎは水道水にすると失敗しにくい
  • 節水コマや節水グッズは家中一律ではなく用途を見て取り入れる
  • 複数を一気に変えず、1つの習慣として続けることを優先する

本記事はMIRASUS編集チームが公的資料・企業公式情報をもとに作成しています。

参考文献

  • 東京都水道局「くらしの中の節水」(公式サイト、https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/)
  • 環境省「水環境行政」(公式サイト、https://www.env.go.jp/water/)
  • 国土交通省「日本の水資源の現況」(公式サイト、https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/)

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