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LIFESTYLE

ヴィーガンの始め方|日本で無理なく続けるための5ステップと外食・コンビニ活用法

Photo by KC Shum on Unsplash

「ヴィーガンを始めてみたいけれど、日本では続けにくいのでは」と感じている方は少なくないはずです。大学院で環境政策を研究していたころ、食料システムと温室効果ガス排出の関係を調べる中で、ヴィーガン・ベジタリアンの食生活が繰り返し研究対象になっているのを目にしてきました。ただし研究資料を読み解く立場から言えるのは、海外の制度や統計をそのまま日本に当てはめても、実生活の始め方にはつながらないということです。この記事では、日本の食環境という前提に立ったうえで、無理なく続けるための具体的なステップを整理します。

ヴィーガンとは何を選ばない食生活か

ヴィーガンとは、肉や魚だけでなく卵・乳製品・はちみつなど動物由来の食品全般を口にしない食生活を指し、衣類や日用品でも動物性素材を避ける生き方まで含む場合があります。ベジタリアンの中でも最も動物性食品を除く範囲が広い分類とされ、健康上の理由だけでなく、環境負荷や動物福祉への関心から選ぶ人もいると報告されています。ただし、この記事で伝えたいのはここから先、つまり「日本という食環境の中でどう始めるか」です。

日本でヴィーガンを始めようとする人がつまずきやすいポイント

公開されているヴィーガン関連の情報発信や飲食店口コミを編集チームで見渡すと、つまずきやすい場面にはいくつかの共通パターンがあることに気づきます。個別の体験を一般化して整理すると、次の3つに集約できそうです。

調味料に動物性原料が隠れている

だし・みりん風調味料・マヨネーズなど、和食の基礎となる調味料には鰹だしや卵が使われていることが多く、原材料表示を確認しないと気づかないまま口にしてしまうケースが目立つと報告されています。ヴィーガンを始める段階でまずつまずくのは、肉や魚そのものより、こうした「隠れた動物性原料」だとする声が多く見られます。

外食メニューの選択肢がまだ限られている

海外の都市部と比べると、日本の飲食店で「ヴィーガン対応」と明記したメニューを持つ店はまだ限定的です。農林水産省は、宗教上・健康上の理由から食事制限がある外国人観光客への対応強化を、インバウンド需要の高まりを背景に飲食店や食品事業者に呼びかけてきた経緯があります。裏を返せば、対応が呼びかけレベルにとどまっている分野であり、日本在住のヴィーガン当事者にとっても外食の選択肢探しは今なお手間がかかる作業だといえます。

周囲の理解を得るタイミングに迷う

会食や帰省など人と食事をともにする場面で、いつ・どう伝えるかに迷うという声も多く見られます。これは制度や商品の問題というより、対人関係の中でどう折り合いをつけるかという実践的な悩みです。

日本で無理なく始めるための5ステップ

つまずきやすいポイントを踏まえたうえで、実際に始める際の手順を5段階に分けて整理します。

  1. 頻度を決めてから始める:いきなり完全移行を目指すのではなく、まず週に数回の「プラントベースの日」を設けるところから始めると、挫折しにくいと考えられます。
  2. 常備調味料を1つずつ置き換える:かつお節不使用の昆布だしや、卵不使用のマヨネーズタイプ調味料など、和食の土台となる調味料から見直すと、日々の料理の負担が減ります。
  3. コンビニ・スーパーの原材料表示を読む習慣をつける:大手コンビニチェーン各社は植物性原料を使った弁当や惣菜を期間限定で発売することがあり〔要確認〕、こまめに新商品情報を確認する習慣が選択肢を広げます。
  4. 外食チェーンの対応状況を事前に調べる:ヴィーガン・ベジタリアン向け飲食店情報をまとめたウェブサイトやアプリを使い、訪問前にメニュー対応を確認しておくと外出先での選択肢に困りにくくなります。
  5. 栄養バランスを定期的に見直す:ビタミンB12・鉄分・カルシウムなど動物性食品に多く含まれる栄養素は、意識的に代替の摂取源を確保する必要があるとされています。

日本の食品メーカー・小売各社に広がる植物性食品への対応

ヴィーガンを始めるハードルは、個人の努力だけでなく企業側の商品展開にも左右されます。大塚食品は、大豆由来原料を使った代替肉ブランド「ゼロミート」シリーズを展開しており、スーパーやコンビニで手に取りやすい植物性食品の代表例のひとつになっています。このほかにも複数の食品メーカーが大豆ミートや植物性ミルクの商品ラインを拡充してきた経緯があり〔要確認〕、数年前と比べて店頭で植物性食品を探すこと自体は容易になってきた実感があります。ただし各社の対応状況や商品ラインナップは変化が早い分野のため、購入前に最新の原材料表示を確認する姿勢は欠かせません。

栄養面で気をつけたいこと

動物性食品を除く食生活では、ビタミンB12は植物性食品にほとんど含まれないため、強化食品やサプリメントで補う必要があるとされています。また鉄分は植物性食品に含まれる非ヘム鉄が吸収されにくい性質を持つため、ビタミンCを含む食品と組み合わせて摂取することが望ましいとされます。カルシウムについても、乳製品を除く分、豆乳や小松菜などの野菜、強化食品からの摂取を意識する必要があります。これらは体質や活動量によって必要量が異なるため、不安がある場合は管理栄養士など専門家に相談することをおすすめします。

まず1つだけ試すなら

これまで挙げたステップをすべて一度に実行する必要はありません。まずは、いつも使っている調味料の原材料表示を1つだけ確認してみることから始めてみてください。だしやみりん風調味料に何が使われているかを知るだけでも、日本の食生活の中でヴィーガンという選択肢がどのくらい身近か、あるいはまだ工夫が必要かが見えてくるはずです。

  • ヴィーガンは動物性食品全般を避ける食生活で、日本では調味料の原材料表示に注意が必要
  • いきなり完全移行せず、頻度を決めて段階的に始めると続けやすい
  • コンビニ・食品メーカーの植物性食品は増えつつあるが、購入前の表示確認は欠かせない

本記事はMIRASUS編集チームが公的資料・企業公式情報をもとに作成しています。

参考文献

  • 農林水産省ウェブサイト「食料・農業に関する情報」(https://www.maff.go.jp/)
  • 消費者庁ウェブサイト「食品表示制度に関する情報」(https://www.caa.go.jp/)
  • Vegewel「ヴィーガン・ベジタリアン向け情報サイト」(https://vegewel.com/)

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