循環型社会とは、廃棄物等の発生抑制、循環資源の循環的な利用及び適正な処分が確保されることによって、天然資源の消費を抑制し、環境への負荷ができる限り低減される社会のことです。簡単に言えば、限りある資源を何度も繰り返し使い、ごみを極力減らしながら経済活動を続ける社会のあり方を指しています。
大量消費の時代から脱却へ
大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会に代わるものとして提示された概念です。現在の私たちの社会では、製品をつくり、使い、捨てるという一方通行の流れが当たり前になっていました。しかし確認されている天然資源の埋蔵量から年間生産量を割った採掘可能年数は、鉄鉱石が70年、鉛が20年、銅が35年、金が20年、クロムが15年など、多くの天然資源が100年以内で枯渇する可能性があるとされており、今のペースで資源を使い続けることはできません。また
2016年の都市ごみの排出量が約20.1億トンであるのに対し、2050年には約34億トンに達すると予測されており、廃棄物の増加による環境汚染も深刻化しています。
3Rが基本戦略
優先順位は発生抑制(リデュース)、再使用(リユース)、再生利用(リサイクル)という順に続くとされており、これらは「3R」と呼ばれています。最も重要なのは「リデュース」で、そもそもごみになるものを減らすことです。次に使える物は何度も使う「リユース」、そして最後の手段がリサイクルです。大切なのは、この順序を守ることです。リサイクルに頼るだけではなく、「本当に必要か」と考えながら買い物をするなど、最初から無駄を減らす意識が求められます。
5Rに進化する取り組み
最近では、3Rを発展させた「5R」に注目が集まっています。
5Rとは、リデュース・リユース・リサイクルに「Refuse(リフューズ)」と「Repair(リペア)」を加えたものです。リフューズは不要なものの受け取りを断ること、リペアは壊れたものを修理して使い続けることを意味します。物を大切に使い、修理しながら長く付き合う文化を取り戻すことが、循環型社会へのステップとなるのです。
環境だけでなく経済的にも重要
循環型社会は環境問題への対策というだけではありません。
サーキュラーエコノミーの国内市場は2050年に120兆円になると試算され、国際市場は2050年で25兆ドルにものぼると考えられていると指摘されており、循環経済は大きな成長機会をもたらすビジネス分野でもあります。また日本の温室効果ガス全排出量のうち36%を廃棄物関係が占めているため、廃棄物を減らすことで脱炭素化にも直結します。
私たちにできることから始めよう
循環型社会の実現には、企業や政府の取り組みと同時に、私たち一人ひとりの行動も不可欠です。
なるべく資源を使わない製品を選ぶ、本当に必要なものだけを手に入れる、使えるものはすぐに捨てず長く使うといった行動が挙げられます。フリマアプリやリサイクルショップを活用したり、詰め替え用の商品を選んだり、修理しながら物を使い続けたりすることも、循環型社会への貢献になります。
この循環型の考え方は、環境への配慮を軸とした持続可能な社会の実現にもつながります。限りある地球資源を次の世代へ残すために、今から意識を変えることが大切です。

