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既存カメラを活かすエッジAIで保育を見守る H&Eテクノロジーが総務省ICTスタートアップリーグに採択

保育の現場で高まる業務負担を、すでにある設備を活かして軽くしようという研究が動き出しました。株式会社H&Eテクノロジー(本社 東京都中央区、代表取締役 原山青士)は、総務省が実施する令和8年度のスタートアップ創出型萌芽的研究開発支援事業、いわゆるICTスタートアップリーグに、研究テーマ「既存カメラ活用エッジAI保育可視化基盤」として採択されました。全国574件の応募の中から選ばれた63件の採択事業者の一社として、研究開発を進めていきます。

保育士の負担と人手不足という課題

保育の現場では、子どもの安全確保や活動記録、保護者への連絡業務など、保育士が日々膨大な事務作業を抱えています。少子化と保育士不足が深刻化するなかで、テクノロジーによる業務の効率化と保育の質の向上が急務となっています。一方で、保育施設の多くはすでに防犯カメラなどの映像機器を設置しているものの、これらの資産を保育のDX推進に活用できている事例はほとんどありません。新規機器の導入コストや設置工事の負担が、中小規模の保育施設にとって大きな障壁になっているのが実情です。

既存カメラを活かすエッジAIの研究開発

H&Eテクノロジーは、こうした課題を解決するため、既存のカメラインフラを活用し、エッジAI技術によって保育活動をリアルタイムに可視化し分析するプラットフォームの研究開発に取り組みます。研究では、既存カメラからの映像をクラウドに送信せずにエッジで処理し、プライバシーに配慮した形で特徴的なシーンを抽出する技術が柱のひとつです。あわせて、エッジAIとクラウド側のAIを組み合わせて子どもの活動状況を可視化するダッシュボードを構築し、カメラの種類やメーカーを問わず接続できる汎用的なアーキテクチャの設計と検証を進めます。

高額な投資なしで先進的な支援を

これらの技術により、高額な設備投資を行うことなく、全国の保育施設が先進的なAIによる保育支援を導入できる道を開くことを目指しています。すでに設置されているカメラを起点にすることで、コストや工事の負担を抑えながら導入できる点が、中小規模の施設にとっての利点となります。映像をクラウドへ送らずに手元で処理する設計は、子どもや保護者のプライバシーへの配慮という観点からも意味を持ちます。

ICTスタートアップリーグについて

ICTスタートアップリーグは、総務省が実施するスタートアップ創出型萌芽的研究開発支援事業を契機に、令和5年度にあたる2023年度から始まった支援プログラムです。ICT分野のスタートアップに対し、研究開発費の支援や事業化に向けた伴走支援、民間との共創機会を提供し、スタートアップの創出と成長を促すことを目的としています。令和8年度は全国から574件の応募が集まり、書類選考や外部有識者による審査を経て、63件の採択事業者が決定されました。2026年6月5日にはキックオフが行われ、採択された各社が研究開発のスタートを切っています。採択された事業者は、研究開発費の支援を受けながら、専門家や民間企業との連携を通じて事業化を目指していくことになります。

テクノロジーで保育を支える

H&Eテクノロジーは2021年5月に設立された企業で、教育やヘルスケアの事業者に向けたAIやデータ活用のソリューション提供などを手がけています。保育の現場が抱える人手不足や事務負担は、子育てを支える社会基盤に関わる課題でもあります。すでにある設備を生かしながら、安全と保育の質を両立させようとする今回の研究開発が、現場にどう還元されていくのか。これからの保育とテクノロジーの関わり方を考えるうえで注目される取り組みです。

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