電力や物流、交通といった社会インフラの現場では、日々膨大な計画と意思決定が積み重ねられています。その意思決定そのものを支える技術が、いま大きな注目を集めています。株式会社ALGO ARTIS(本社 東京都千代田区、代表取締役社長 永田健太郎)は、シリーズBラウンドにおいて総額15.38億円の資金調達を実施しました。同社は、社会インフラ領域における複雑な計画業務や意思決定を、AIやアルゴリズム技術によって支援する計画DXソリューション「OPTIUMシリーズ」を提供しており、今回の調達を通じて計画DXの社会実装をさらに加速させる方針です。
シリーズBで15.38億円を調達
本ラウンドでは、世界中で卓越したAI企業への投資を展開する米国セールスフォースの投資部門、Salesforce Ventures LLCをリード投資家として迎えました。あわせて、機関投資家系ファンドであるジャパン・コインベスト4号投資事業有限責任組合(三井住友トラスト・インベストメント株式会社)が新規に参画しています。既存投資家としては、株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)、株式会社ディー・エヌ・エー、関西電力グループのCVCである合同会社K4 Venturesが引き続き支援します。エクイティ調達の累計額は25.14億円、デットファイナンスを含む累計調達額は32.44億円となりました。
社会インフラの意思決定という課題
社会インフラを支える現場では、エネルギー需給の不安定化、サプライチェーンの複雑化、人手不足や技術継承の困難、GX対応の加速などを背景に、意思決定を支える計画業務の難易度が年々高まっています。一方で、多くの現場では依然として熟練者の経験や属人的な判断に依存した運用が残っており、現場負荷の増加や技術継承の難しさ、計画品質のばらつきが課題となっています。ALGO ARTISは、社会インフラ領域における意思決定は1%の改善でも大きなインパクトにつながると捉えています。日々繰り返される計画や意思決定だからこそ、その積み重ねが社会全体へ大きな影響を与えるという考え方です。

計画DXとMulti-Vertical戦略
ALGO ARTISが推進する計画DXとは、AIやアルゴリズム技術を活用し、複雑な制約条件を伴う計画業務や意思決定を高度化する取り組みです。これまで人の経験や勘に依存していた意思決定を、データとアルゴリズムによって補完し支援することで、収益性の向上や需給の最適化、環境変化への迅速な対応、技術継承などに貢献します。同社は、社会インフラ領域で培ったAI技術をベースに、電力やエネルギー、海上物流、製造、公共交通など複数の産業へ展開するMulti-Vertical戦略を進めており、さらに航空や建設領域でも新たなプロジェクトが進行しています。個別最適ではなく、複雑な意思決定を支える共通基盤として展開できることが、同社の技術的な特徴です。

調達資金の使途
今回調達した資金は、計画DXのMulti-Vertical戦略をさらに推進するため、複数産業における意思決定を支える技術基盤やソリューションの強化に充てられます。具体的には、共通技術基盤や業界別ソリューション開発を推進するエンジニアの採用、各産業への導入拡大や新規業界の開拓に向けた事業開発人材の採用、そして新規事業創出や海外展開を含む中長期的な成長に向けた事業基盤の強化が挙げられています。社会基盤の最適化を中長期で進める投資という位置づけです。
株式会社ALGO ARTISについて
ALGO ARTISは、社会基盤の最適化をビジョンに掲げ、AIやアルゴリズム技術を活用した計画DXソリューション「OPTIUMシリーズ」を提供する企業です。2021年7月の設立で、本社は東京都千代田区にあります。エネルギーやロジスティクス、製造、運輸といった社会インフラを支える産業において、配船計画や生産計画、運行計画など複雑な計画業務や意思決定を支援しています。暮らしを足元から支えるインフラが、どのような技術で最適化されようとしているのか。社会基盤の裏側で進む計画DXの動きは、これからの社会の持続性を考えるうえで知っておきたいテーマです。

